日常生活編
1 呼び方
2 遊び方
3 しかり方
4 そそうされた時
5 ほめ方

1 呼び方
わが家の猫はどいつもこいつも本名では呼ばれていません。
猫といえども個性のある生き物なので、最初につけた名前からその個性に沿った名前に派生していくのは仕方のないことだと思います。
で、うちの今の所の一番の変化がしらは、ミユキでしょう。ミユキというのが本名なのですが、今は『のち』とか『たんたん』とか呼ばれています。とにかくこいつはタヌキによく似ているので、ポコンポコンしたイメージの呼び方になってしまいます。
本名と掛け離れているのはカッパ姉ちゃんですか。こいつの本名はスズカなんですが。スズカのカの字だけ生きています。小さい子たちがわが家に来た時から姉ちゃんブリを発揮してくれているので、カッパ姉ちゃんという呼び名はかれこれ5年以上続いています。
ムチャも本名はムサシなのですが、貰われて来た当初からムチャという呼び名になってました。だいたい2文字が呼び名としてはちょうどよいのです。
ところでぷーちゃんは、本名はフジコ。しかし、わが家に来てからずっとぷーちゃんです。からだじゅうからぷーちゃんです、という光線を発しているので、ぷーちゃんはぷーちゃん以外に呼びようがないわけです。この子は初めからこの名前を持って生まれて来たのだと思います。

2 遊び方
わが家ではあまり猫と遊んであげません。
本当に遊んであげません。
あちこちに猫のオモチャは転がっていますが、それを手にとってじゃらしてあげることは全くしません。
猫は勝手にオモチャを自分でころがして遊んでいます。
また、4匹もいるので、遊びたい気分になればいつでも相手はいるわけです。そりゃあもう、人間ではどう太刀打ちもできないスピードで追いかけっこをして、取っ組み合いをしています。
もちろん、ばあちゃんたちもしっかり追いかけっこをしたり取っ組み合いをしているから、たいしたもんです。
遊んではやらないのですが、撫でろと言われると何をしていても撫でてあげなくてはならないルールがわが家にはあります。猫が目線を送っている人物がその時の従者になります。主に撫でろと要求するのはカッパ姉ちゃんだけなのですが。


3 しかり方
猫や犬を叱る時は名前を呼んではいけない、と言われています。『こら!』とか言うのならいいのですが、その子の名前を怖い声で発すると名前もイヤなものだと認識するからなのだそうです。
が、私は叱る時には本名、つまり、スズカ、フジコ、ミユキ、ムサシという名前をものすごく怖い声で怒鳴ってしまいます。とっさに怒鳴るので、いけないことだと分かっていても無理です。
もっとも私が猫を怒るのは、乗ってはいけない所に乗った場合と、食べてはいけないものを食べた場合、あとは年下のものが年上のものに失礼をした時に限っています。
大声を出すとたいていいけないことをしているのだと、猫たちは認識してくれます。
が、唯一ミユキだけは、全く叱られたことがない猫で、何を言っても怒られていると認識しません。キョトンとしています。この子は小さくてぽわんとしているので、叱る場面がめったにないのです。小さいときに叱らなかったので、叱られるという事が理解できていないようです。
乗ってはいけない流し台の上、レンジの上、カウンターの上、テーブルの上、水槽の上に乗っているミユキを見つけて、『みゆき!』と大声を出しても不思議そうな顔をするだけで飛び降りようともしません。仕方がないので、抱いて降ろして、乗っちゃダメでしょう、と説得しますが、たぶん分かってないでしょう。
猫を叩くことはめったにしませんが、ムチャやミユキがカッパ姉ちゃんやぷーちゃんに噛み付いたりした場合は容赦なく叩きます。ばあちゃんに失礼はしてはいけない、というのは、痛みを持ってでも分かってもらわなくては困ります。もっとも、カッパ姉ちゃんもぷーちゃんも、負けてばかりいる猫ではないので、人間が手を出すのはよほどの時にかぎります。
テーブルの上の人間の食べ物を食べようとした場合も叩きます。これはムチャ以外の猫はしないことですが。ほかの猫は焼き魚以外はほとんど興味を示さないのですが、ムチャは人間の食べ物が食べたくて仕方ないらしいです。軽く叩いたり、こぶしを額にぐりぐり押し付けたりして叱ります。
ムチャが小さい時に咬み癖があって、噛み付くごとにバシバシ叩いたこともあります。
おかげで咬み癖は治りました。が、ちょっと手を顔の前に持って行くと耳を伏せてしまう、ひねた性格にもなってしまいました。やっぱり叩いて分からせるのは、あまりよくないことのようです。


4 そそうされた時
幸い、わが家では、オシッコのそそうはありません。
ウンチのそそうは、時々あります。おしりにくっついたままトイレから出て、少し離れたところに落としてしまうらしいです。これはもうトイレットペーパーでつまんで流すだけです。落ちていた所は消臭剤で消臭します。しまつが悪いのがおしりをこすりつけてウンチを落とす場合です。フローリングの場合はこすった跡にそって消臭剤で拭き取ります。マットなどの場合は、少しの時は消臭剤で叩いて拭きます。とんでもない場合は、下洗いして洗濯してしまいます。
猫の場合、下からだけでなく、上からもそそうします。嘔吐です。
これは、えづいている時に怒ったりすると、猫が自由に毛玉を吐いてくれなくなってしまうので、ケコケコしているのをみつけても怒りません。できるだけ自然な感じて近づいて、広告紙などを下に差し出して被害を最小限に留める努力をします。が、大抵は猫に吐かれるのが先なのです。
吐かれてしまっても怒りません。嘔吐はおしっこのそそうとは話が別です。猫だって吐きたくてその場所で吐いているわけではないのです。むしろ、いっぱい吐いたねー、とホメます。
そして、トイレットペーパーでふき取って流します。跡は消臭剤をたっぷり吹き付けて、ふき取ります。マットの上などの場合はひどい時は洗濯機で洗ってしまいます。
と、いうことでわが家はクッションなどの上にバスタオルがひいてあります。これは洗濯しやすいようにです。大きな敷物はしいてありません。どうせ染みになるばかりなので。
猫とともに生活するには、ある程度おおらかな性格になることも必要です。


5 ほめ方
とりたてて気をつけて猫をほめるシーンはありません。なぜなら、猫は役に立つ動物ではないのです。昔のようにネズミを取ってくれるから猫と一緒に暮らしているわけではなくなってしまっていますから。
と、いうことで、わが家では、文句言わずに食べた時、とか、呼んだらちゃんと来た、とか、返事した、といったどうでもいいことで、『いい子さんだねー』と力いっぱい言ってあげます。
とにかくわが家では『いい子さんだねー』はしっょちゅう発せられます。かわいい仕草をしただけで『いい子さん』オモチャで一人で遊んだだけで『いい子さん』
言われると猫もいい気分らしいです。
それから、とにかく抱き締めてあげます。ぎゅうーっと言って力を入れて抱き締めます。甘えん坊のぷーちゃんやムチャは特に抱き締められるのが好きです。『ぶふうっ』と言ってくっついてきます。
ほめられたいから猫が芸をするということは全くありませんが、わが家はホメて育てたせいか、意地悪な猫はいません。わがままな猫はいますけどね。


お付き合いもくじ    ほーむ